南米（CONMEBOL）：84人、北中米・カリブ海（CONCACAF）：41人
アフリカ（CAF）：99人、アジア（AFC）：40人

イングランド

116

イタリア

　2014年３月17日、スウェーデン郵政はズラタン・イブラヒモビッチの肖像と各種プレイ場面を描いた切手５種類を発行、さらに同月27日に絵ハガキなどの郵趣品も発売しました。
　スウェーデンは、すでに2014ブラジル大会のヨーロッパ地域予選プレイオフでポルトガルに敗れ、本大会出場を逃しているのに、何故彼の切手をこのタイミングで発行したのでしょうか？　

イブラヒモビッチの切手 （初日カバー） ＜2014年3月17日・ スウェーデン発行＞

　「ズラタン・イブラヒモビッチ自伝」は2011年11月にスウェーデンとイタリアで出版され、両国でベストセラーとなりました。その後、各国で翻訳され、日本でも2012年12月に東邦出版より刊行されたので、読まれた方も多いと思います。そこには、スウェーデン、オランダ（アヤックス）、イタリア(ユベントス、インテル、ACミラン)、スペイン（FCバルセロナ）、を経て、現在「パリ・サンジェルマン」(フランス)と世界のトップクラブを渡り歩き、実績をあげながら、伝えられてきた芳しからざる彼の武勇伝とは異なる物語が随所に述べられている、とても魅力的な本です。

　スウェーデン郵政は、話題になっているこの自伝に着目、切手にすることを目論みました。それだけではありません、200冊以上もの本とこの自伝のデザインを手がけた実績のあるNiuma　Ulmajaという女性を、切手と郵趣品のデザイナーとして起用しました。

　彼女は、2012年11月のスウェーデンとイングランドとの国際親善試合において、同選手が決めた、バイシクルキックによるロングシュートのゴールシーンを中心に切手に仕上げています。

　このスウェーデン郵政のネライはみごとに当たり、発行枚数は500万枚にも達し、スウェーデン以外からの注文も多いそうです。私もスウェーデン郵政に３月に直接注文しましたが、６月まで待たされました。

最高のゴールシーン （マキシマムカード） ＜2014年3月27日付・ ストックホルム局印＞

　イブラヒモビッチのワールドカップ初挑戦は2002年日韓大会で、当時は20歳でアヤックスに所属していました。グループリーグの対アルゼンチン戦（宮城）と決勝ト―ナメントの対セネガル戦のいずれも試合終盤における交代出場で合計30分にしか過ぎませんでしたが貴重な経験をしています。４年後の2006ドイツ大会には、ヨーロッパ地域予選、８試合８得点の活躍で背番号10を付けて本大会に出場しましたが、全く振るわず無得点に終わってしまいました。

　2010　南アフリカ大会では、スウェーデンはヨーロッパ地域予選で敗退し、イブラヒモビッチは代表引退を表明してしまいます。しかし南アフリカ大会終了後、これを撤回し代表に復帰しました。

　そして、32歳でスウェーデン代表として2014ブラジル大会ヨーロッパ地区予選に臨み、グループCでドイツについで２位。プレイオフでポルトガルと対戦、第１戦を０対１、第２戦を２対３と落とし、本大会出場を逃してしまいました。プレイオフでのスウェーデンの２得点は、イブラヒモビッチによるものでしたが、ポルトガルの全得点をあげたのはクリスティア−ノ・ロナウドでした。

　イブラヒモビッチにとって次のワールドカップ・ロシア大会への挑戦は36歳に到達するという年齢から厳しいと思わざるを得ません。しかしながら2013‐14シーズンのヨーロッパチャンピオンズ・リーグでは、Ｃ．ロナウドの17得点に次ぐ10得点をマークするなど活躍し、パリ・サンジェルマンはベスト８に進出しています。どうやら、イブラヒモビッチは「クラブサッカーの人」のように思えます。