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高橋祐幸のブラジル便り・目次
 

高橋祐幸(たかはし ゆうこう)

ブラジル・サンパウロ在住。1933年岩手県生まれ。1960年にブラジルにわたり、日本商社の現地法人(三菱商事)に35年間勤務。退職後ボランティアでトヨタカップ南米代表実行委員を15年間務め、川崎フロンターレ、大宮アルディージャのブラジル代表顧問を約8年間務めた。県立盛岡中学(旧制)で、八重樫茂生(メキシコ五輪銅メダル日本代表キャプテン)と同級生だったことがサッカーに携わる機縁ともなって、日本にもブラジルにも広いサッカーの人脈を持つに至った。


 

 


#35
ブラジル惨敗、涙さえ出ない
(2014/7/10)

 残念だったとも、悲しいとも、何も言えません。涙さえ出ません。
  ネイマールとチアゴ・シルバを欠いたことで苦戦を強いられる試合になろうことは覚悟していましたが、こんなブザマな惨敗になろうとは……。
  誰にも言訳なぞありません。カナリア軍団、地に堕ちたとしか言いようがありません。W杯史上最悪の恥をさらけだして過去の栄光も、輝かしい記録も、誇りも全てを失ってしまいました。

  ブラジル全国民の悲嘆を慰める方策としては、次ぎの方法しかない。
1)ブラジル政府は3位決定戦の12日までの4日間を「国喪」とすること発令する。
2)12日ブラジリアでの3位決定戦は、ブラジル人に限り入場券を政府負担で全て払い戻しして無料観戦デーとする。
3)12日の試合には、大統領は喪服を着て、あの棺桶に似た負傷した選手を運ぶ担架に乗って場内を一周し、観覧席から思う存分ブーイングを浴びる。
4)フェリッペ監督は喪服(礼装)を着用し、選手のユニフォームはカナリアカラーではなく、ブラック・カナリアカラーにする。
5)試合前の国旗掲揚は半旗を掲げ、国歌斉唱は軍楽隊の「喪」のファンファーレと「葬送行進曲」とする。
6)集団的自衛権を憲法解釈することを閣議決定した日本政府は5000人の武装自衛隊をブラジルに派遣して、大会終了後の国内暴動に備えることに協力し、決勝戦に出席が予定されているロシアのブーチン大統領に、集団的自衛権への理解を求める。
7)安倍首相は急遽、与野党一致の議員決定で、決勝戦に隣席することとし、5万人分の「黒白饅頭」を携行し マラカナン球場の観覧席にばら撒く。

  悲嘆のあまり、こんなバカなことが、頭をかけめぐる。
  お叱りを頂戴することになるだろうが、今のブラジル国民の悲嘆を鎮静化するには「これっきゃ、ねぇんじゃないの……」。 

 

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