HOME

 

 


ビバ!サッカー研究会 公開シンポジウム
なでしこ!しなやかに、つよく
〜女子サッカーの現在と未来を語る〜 
【1】

2011年6月14日(火) 「こどもの城」 研修室
四方菜穂、中地舞、砂坂美紀、(司会)江橋よしのり

主催:ビバ!サッカー研究会
後援:クラブ1969(読売サッカークラブOB会)、スポーツ文化研究サロン2002

T.女子サッカーの歩み

江橋  今年2011年はサッカー日本女子代表が結成されて30年になります。その頃は日本サッカー協会のチームとしてではなく、別組織が立ち上げたそうです。その後、FIFAから女子も一つの協会の中にという話から編入されたそうです。そして1991年に中国で第1回の女子ワールドカップ(以後、W杯)が開かれました。ですので、今年は女子W杯20周年にもあたります。ちなみに今までの開催は、91年中国、95年スウェーデン、99年アメリカ、2003年アメリカ、07年中国、11年ドイツ。そして次回第7回大会がカナダです。
ところで四方さんと中地さんがサッカーを始められたきっかけ、またその頃女子サッカーをやっている人は他にいましたか?

四方菜穂
四方菜穂さん(元なでしこジャパン/ベレーザ)

四方  私が始めたのは小学校2年生の時です。4年生くらいまでは男子の中に数名の女子がいました。でも高学年になってくるとバレーや他の競技にいってしまい、5年生の時に残っていたのは私だけでした。

中地  私は3年生の終わりぐらいにサッカーを始めましたが、1年上の先輩が一人いて、その方に教わっていました。一番多い時には、同学年に4人くらいいましたが、最後まで残ったのは私だけでした。

四方  中学に上がってもサッカーを続けたかったのですが、男子のサッカー部に入ることができなかったので、続ける方法を探していたらメニーナにいきつきました。

江橋  砂坂さんが、女子サッカーの取材しようと思ったきっかけは?

砂坂  私は子供の頃サッカーをやりたかったのですが、『接触プレーがあるから女子はサッカー少年団に入れない』という理由から出来ず、高校から始めました。他の取材をしている時に女子サッカーの企画があり取材をして思ったのは、日本の女子サッカーのレベルは高いのにほとんど取材されていない現状でした。以来ずっと取材を続けています。

江橋  そして僕もそれに引きずり込まれました(笑)。またお二人にうかがいたいのですが、サッカーをやっていて辞めたいと思ったことはありましたか?

四方  練習が厳しいとかトレーニングがきついというのはありましたが、サッカーを辞めたいと思ったことは一度もありません。

中地  私も辞めたいと思ったことは、一度もありません。サッカーをやっていて、困ったことがあるとすれば…はきたい細いズボンが入らないとか…。腿で止まってしまうんです (笑)。

四方  ファッションで気になるのは、だいたい太腿問題ですね(笑)。

シンポジスト


U.なでしこジャパンとして


江橋  「なでしこジャパン」という女子代表の愛称が命名された時、どう思いましたか?

中地  大和撫子からきているのでしょうが、私達はそういう感じじゃなかったので、いいのかなと…(笑)。

江橋  でもそれは好意的に取られたのですね。

四方  そうですね。やっぱり認知度が上がりましたから。

江橋  私もニックネームができて良かったと思いますね。あと女子サッカーのイメージが「ひたむき」とよく言われます。でも人によって意味の捉え方はいろいろと違うと思いますが、選手達はどういう風に捉えていますか?

中地  やってる時はそういう風に考えたことは…。

四方  ひたむきだと自覚した事はないですね(笑)。自分達がひたむきって思ってやってる人はいないと思います。

中地  ひたむきと言う言葉を、苦しい環境を我慢しているという意味ではなく、自分を信じて目標に向かっているという意味でとらえていて下さると嬉しいです。

四方  自分達は上手くなるために目標に向かって頑張っているだけです。

砂坂  「ひたむき」という言葉には、マスコミが作ったいい部分と悪い部分があると思います。いい部分で捉えてほしいと思うのですが、選手たちはアマチュアでやっているというのがあり、働きながらとか学校に通いながらとか、「それでも」頑張ってるということばかりがアテネ五輪の前に強調されてしまいました。今もなお、そのイメージから抜け出せていないメディアもたくさんあります。ただお二人の話にあったように、「ひたむき」とは、自分を信じる心のことだと、皆さんにはそう捉えて頂きたいです。

江橋  先日、佐々木監督がラジオに出演されました。その時に女性のリスナーからメールがありました。「女子サッカーを凄く応援しています。なぜなら選手達はバイトをしながら頑張ってるから。だから応援します」というものです。僕は、世間にはそういう捉え方をする人がいるのかと、がっかりしました。アマチュアで辛い状況に耐えながら頑張ってるんだ、というのはそろそろ払拭する頃ではないかと感じます。なでしこジャパンに、現代の21世紀の女性に、「おしん」を求めるのは時代錯誤ですよ。本来スポーツ選手は、スターで、華やかで、憧れで、少女達の目標である者のはずです。なのでお二方にも普及活動の時はそういうイメージで活躍してほしいです。

砂坂  私達、報道陣も「ひたむき」のイメージがちゃんと伝わるように頑張らないといけないですね。

【2】へ続く

【1】  【2】  【3】  【4】

Copyright©2004US&Viva!Soccer.net All Rights Reserved